南アルプス深南部 戸中川中俣沢~逆河内アケ河内~蓬沢

沢登り/釣行

令和2年工学部卒 若月 稜斗

山行概要

日時: 2023年5月2日~5日

メンバー: 若月、蓮容

行程:

  • 2日: 戸中川林道ゲート(8:28)→中俣沢出合(11:14)→中俣沢980m(14:00)
  • 3日: 幕営地(7:55)→六呂場峠(9:30)→アケ河内/逆河内二俣(14:08)→蓬沢/逆河内二俣(14:17)→蓬沢1240m(15:00)
  • 4日: 幕営地(8:09)→蓬沢1680m(11:30)
  • 5日: 幕営地(7:31)→黒沢ガレ(8:22)→黒沢山(9:02)→矢筈尾根下降→戸中川林道ゲート(13:35)

※コースタイムは釣りの時間を含んでいます。

概念図

記録

深南部の沢と尾根を絡めて、少し風変わりな周回山行をしてきました。

山行の難度は高くありませんが、渓流釣りも楽しみながら、新緑に心洗われる4日間でした。

5月2日(晴れ)

晴天予報のGW連休、ベースとなる戸中川林道は大賑わいでした。

しばらく林道を歩き、上足毛沢小屋から戸中川東俣へ下降。

さっそく竿を出してみましたが、そんなに簡単には釣れず。

中俣沢を目指し、東俣を遡行。

写真の壊れた堤防は右岸から巻きましたが、けっこう悪かったです。

堤防を越すと間もなく中俣沢出合。

写真左から流れ込む中俣沢に入りましたが…

間もなく土砂が谷を埋め、水流が絶えてしまいました。

上流には天然のダム湖。

土砂が沢をせき止めているようです。決壊したらと思うと恐ろしい…

!?

ダム湖の上流は水流も復活して一安心。

明るい河原と新緑が美しい。

最後は釣りながら遡行し、980m付近でタープを張りました。

5月3日(晴れ)

2日目。

初日に引き続き、徐々に傾斜の増す中俣沢を進みました。

間もなく源頭。

最後はガレから尾根に移り、

六呂場峠に出ました。

この辺りは木々もまだ新芽、標高によって森の表情が変わる面白い季節です。大休止。

そこからアケ河内を目指し、斜面を北東へ下降。

30分程でアケ河内出合。

ここでも釣りながら大休止。(歩かなすぎ?)

逆河内を目指し、アケ河内をさらに下降。

適度な小滝や淵が連続する、美しい渓相でした。

逆河内出合に到着。

余談ですが、このアケ河内~逆河内の区間に、自分達意外に釣り人が7人…

アプローチが大変な山域ですが、こんなに人が集まるなんて。魚の争奪戦になりそうですが、釣るエリアを分けてトラブルを回避しているようでした。

逆河内を少し遡ると蓬(よもぎ)沢出合。

釣り人達から逃げるように蓬沢へ入り、1時間ほど進んだところで幕営しました。

5月4日(晴れ)

3日目も最高の天気。

いよいよ本山行のメイン、蓬沢の遡行です。

山深い逆河内のマイナーな支流ということで、ほとんど記録を見ない沢です。

ワクワクしながら進みました。

やがて20m程の滝に阻まれました。

奥も連瀑のゴルジュ帯になっているので右岸を巻きましたが…

これが大変でした

上流側へトラバース出来ず、幼木のブッシュ帯を200m以上登る羽目に…

登攀具も持っていたので、ゴルジュに突っ込んでも面白かったかもしれません。

大高巻きを終えて。

蓬沢でもう一泊することに決めていたので、釣りながら大休止しました。

その後はちょこちょこ険しい箇所がありましたが、ロープを出したり、高巻くような難所は無く。

上流域はコケと原生林、清流が素晴らしい雰囲気でした。

午前中にはタープと焚火の準備を済ませ、夕暮れまでゆっくりと過ごしました。

沢で入浴したり、近くで釣りをしたり、謎のシダ植物を食べてみたり。

大量に群生していたシダ植物。

木灰であく抜きして味噌汁に入れましたが、改めて見るとコゴミとは少し違うような?

おなかを壊さなくて良かったです。

5月5日(晴れ)

4日目。

連日の晴天に感謝しつつ、水量の減った蓬沢を引き続き進みました。

源頭部は笹の間を小川が流れる独特の雰囲気。

最後はきれいに黒沢ガレの鞍部に詰め上がりました。

かなり稜線近くまで水があったので、本支流は水場としても使えそうです(往復20分くらい)

せっかくなので黒沢山も。渋いピークです。

以前より笹が低くて歩きやすかったような?

帰路は深南部の主脈を南へ縦走し、

矢筈尾根から戸中川ゲートへ下山しました。

4日間お疲れさまでした!

コメント

新緑が美しく、吸血虫も居ないので、標高2000m以下くらいの沢を楽しむには良い季節でした。 ただし、防寒と、雪代による増水には注意が必要です。

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