八ヶ岳 日ノ岳稜(2022/1/29~30)

冬季登攀

大井裕介

記録

高田と日ノ岳稜に行ってきました。

八ヶ岳 八ヶ岳

概念図

日ノ岳稜は、中山尾根と石尊稜の間にあるルートで2つのルートと比べるとマイナーなルートになる。

グレードとしては、中山尾根と同じくらいの難易度でかつマイナーなルートなので、人も少ないため、ラッセルの練習にもなるとのことで計画。

29日に日ノ岳稜、30日に赤岳西壁主稜の計画で入山。

土曜日は5時に美濃戸口についたが、美濃戸までの林道で車がスタックしていたため、美濃戸まで入れず、大井のザックが壊れたこともあって、29日の日ノ岳稜は断念し、ゆっくり入山することに。

12時に美濃戸を出発し、13時30分に赤岳鉱泉に到着し、テントを設営した後日ノ岳稜の偵察を行った。

29日の八ヶ岳の天気はよかったが、風が強く、計画通り入山できても、日ノ岳稜は登れなかっただろう。

偵察で、大まかなルートを把握して、テントに戻った。

赤岳鉱泉でビールを買い、持参した酒と合わせて酒盛りを開始。

八ヶ岳

正面に日ノ岳

30日は4時30分に起床し、5時30分出発。 登山道との分岐を分かれて、沢を詰めていく。

石尊稜と途中まで同じなので、トレースがあった。

途中で石尊稜のトレースから外れて、正面のルンゼに入る。

八ヶ岳

1P取りつき

下部岩壁の取りつきに7時につき、登攀開始。

1P目(Ⅲ+:30m)は高田がリード。

出だし1m程垂壁を登り、右にトラバース気味に斜上していく。

斜面が完全に氷の斜面になっており、結構悪かった。

八ヶ岳

2P

2P(Ⅲ:40m)は大井がリード。

最初に凹角を直登気味に登ろうとするが、岩があまりにも脆いため、登るのを断念し何とかクライムダウンで降りてくる。

その後、右に10m程トラバースし、稜線に合流し、稜線を登り40m程ロープを出したところでピッチを区切る。

八ヶ岳

3P

3P(Ⅲ:40m)は高田がリード。

草付の壁を登る。

サギダル尾根に似たような感じだった。

八ヶ岳

雪稜

広い雪稜をコンテで歩く。

上部岩壁の直下だけ確保してもらった。

八ヶ岳

4P

4P(Ⅳ+:50m)は大井がリード。

上部岩壁は右に回り込んで、チムニーからピナクルを目指して登る。

ピナクルを通過した後はフェイスを登る。 大井はここで大苦戦し、1時間以上時間がかかってしまった。

フェイスを抜けて斜度が緩くなったところで、灌木に終了点を構築して終了。

八ヶ岳

5P

5P(Ⅱ:50m)高田がリード。

傾斜の緩い岩稜帯。

5Pの終了点でロープをたたみ、日ノ岳へ向かう。

日ノ岳(2800m)山頂にて。

15時にトップアウト。

6時15分に赤岳鉱泉に着き、テントの撤収をし、17時に赤岳鉱泉を出発。

美濃戸には18時に到着した。

予定では6時間で登りきる予定であったが、結局8時間かかってしまった。

登攀に時間がかかってしまったのと、ルートファインディングやロープワークのスムーズさ等、まだまだ自分の粗さが目立つ山行だった。

まだまだ洗練できる場面が多く、自分の至らなさがよく分かったので、改善していきたい。

(大井)

まとめ

日時: 令和4年1月29-30日

メンバー: 高田麟太朗、大井裕介

行程:

  • 1/29 美濃戸山荘12:00-赤岳鉱泉13:30-偵察-赤岳鉱泉16:00
  • 1/30 赤岳鉱泉5:30-取りつき7:00‐日ノ岳15:00‐赤岳鉱泉‐16:15-テント撤収17:00-美濃戸‐18:00

装備: ハーフロープ7.9㎜×50m、カム一式、ピトン、ヌンチャク×5、60スリング×5、120スリング×5

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