仙丈ヶ岳西面 尾勝谷塩沢右俣/左俣

アイスクライミング

若月 稜斗

山行概要

日時:2024/1/27~28

メンバー:真達,若月

行程:

  • 27日:甦黒川郷の碑(4:50)→塩沢二俣(8:15~8:55)→塩沢右俣F10(13:00~14:55)→塩沢二俣(16:50)
  • 28日:幕営地(5:50)→塩沢左俣F10(9:40~12:10)→塩沢二俣→甦黒川郷の碑(16:35)

記録

仙丈ケ岳の西面を流れる尾勝谷の支流、塩沢でアイスクライミングをしてきました。

「二日間氷を登り倒したい」と選んだ場所でしたが、期待通り右俣/左俣共に飽きるほど氷が出てきました。

アイスのリードをたくさん経験でき、若月にとっては大充実の二日間でした。

真達さんは物足りなさそうでした…(笑)

1月27日(晴れ)

152号線から仙流荘へ続く道路を右折すると、「甦黒川郷の碑」の辺りで通行止め。

月夜の中、川沿いの車道をアプローチ。

塩沢に入るとうっすら明るく。

川沿いの奇岩や氷を楽しみながら歩きました。

3時間半ほどで、塩沢二俣の少し下流に良い幕営地を発見。

テントを設営し、登攀に要らないものはデポしました。

初日は右俣へ。

道中、真達さんから、全部リードして良いとの許可(お達し?)を頂き、一瞬言葉を失いました。

自分が「修行したい」と言って選んだ場所なので、頑張らないといけないんですけどね。

易しい滝をいくつか越えると奥に立派な滝が。

登りやすそうな中央をラインに選びましたが、見かけよりも登りにくかった。

次の滝は傾斜が強いのでビビりましたが…

「行けるでしょ!」と真達さんに背中を押されトライ。

意外にもスタンス豊富で氷質も良く、気持ちよく登れました。

続く氷の回廊。

若月はきれいな氷の床を見るとテンションが上がります。

さらにその先には2段の滝が。1段目はノーロープで。

続く2段目。

真達さん「ここもノーロープで…」

若月「怖い」

となり、若月リード。氷もガラガラしていて登りにくかったので、ロープ出してもらって助かった。

その先もひたすら氷瀑。

もういくつめの滝なのかも分からない…

ようやく奥にF10(最後の滝)らしきものが。

オールリードすると決めたので、まずは若月から。

「スクリューしっかり決めれば落ちても大丈夫」と真達さんに命を心配されながらトライ。

ここまで傾斜の強い滝はリードしたことがないので、どうなるやらでしたが…

中間部でスクリュー打ちに体力を吸われ、後半は疲労困憊。

最後はバイルを振る力も残っていない感じでしたが、何とか緩傾斜部に這い上がれました。

真達さんの模範演技。

最後まで安定していて、何が違うんだろう?と思いながら眺めていました。

帰りは懸垂下降と、

クライムダウンを繰り返して同ルートを下降しました。

たくさん登って満足の若月

仕事の疲れが取れず、朝は体調がイマイチでしたが…

いつのまにかそんなことも忘れ、夢中でバイルを振った一日でした。

1月28日(くもり)

2日目は暗いうちに出発して左俣へ。

思い付きでF1は背中を岩に押し当てて進みましたが、あまり良い方法では無かった。

奥に大きな滝が。

傾斜は強くありませんが、長く、昨日の疲労も残って大変でした。

次は氷の裾野を大きく広げた美しい滝。

中段まではロープを出さずに進み、

後半はロープを出して。

シャンデリア状の氷で、スクリューは場所が限られましたが、バイルは良く刺さりました。

続く氷瀑をノーロープで進むと、

アイス劇場みたいな場所に。

本谷は右側ですが、支流の滝も凄い!

昨日の右俣と言い、本当に氷が豊富です。

F10(最後の滝)に到着

若月は左側を、

真達さんは右側を登りました。

昨日までは物足りなそうな真達さんでしたが、この滝は氷柱が出てきたりと変化があって面白かったとのことで、若月も一安心。

最後は中間のラインをトップロープで遊んで終了。

…と思ったら、帰りも緊張感のあるクライムダウンが続き、最後まで良い練習になりました。

テントを撤収し、塩沢沿いを帰りました。

帰りがけに側壁ルンゼを一枚。

ガイドブックに載っているルートで、奥に見事な滝が見えますが、あそこまでどうやって行くんだろう??

まとめ(ここだけ真達さん)

ここ最近、若月には私の行きたいところに付き合ってもらっていたので、今回は若月に行き先を決めてもらい、装備や食料、酒の準備まで、全て若月に段取りしてもらってしまいました。

で、行き先については、特に下調べはしませんでしたが、2日間、誰にも会うこと無く、深い静かな谷底での、難しくなく、易しすぎないアイスクライミングをのんびり、楽しむことができました。

もともとクライミングが上手い若月もたくさんリードして、だいぶアイスクライミングに慣れたようでした。

一方で、「アイスクライミングはどこを登っても同じ」という感じもして、ガイドブックや過去の記録のとおり登って降りてくるより、その先まで探検?しながら稜線まで抜けて、景色を楽しんで降りてきたら、大変でしょうが、また違う面白さがあるのかな?などと思ってしまいました。

次回、行くとしたら、そうしますか?

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